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タコスケが、知った風な口をきくブログあるいは頭の悪さを露呈してみるブログ


by takosuke-21

「ゴジラ」 お奨め度★★★★

 「オールド・ボーイ」を観た劇場で、なんと初代ゴジラを上映していた。以前から観よう観ようと思いつつも怪獣映画といえばハリウッド版「Godzilla」と「大怪獣東京に現る!」くらいしか見ていない僕にとって、これは千載一遇のチャンスであったし、50年前から今なお新作が作られている伝説的なシリーズの1作目を劇場で観るという、またとない幸運を逃すわけには行かなかった。そういうわけで、「ゴジラ! ゴジラ! ゴジラ!」とかみさんにアピールして鑑賞に至った次第である。

 いやなんかもう、凄い作品だね。

 上映開始直後、例のテーマ曲と共にスクリーンいっぱいに現れる監督や俳優の名前(の大きさ)にまず圧倒された。気迫すら感じる文字サイズである。かみさんも「なんか楽しくなってきた」と高揚感を隠せない様子だった。字の大きさなんか本編と関係ないけどね。
 内容の方は、丁寧でテンポのいいドラマと見事な特撮が上手く融合した、ストレートな反核、反戦映画だ。登場人物の「これが最後の一頭とは思えない」という台詞は、50年たった今も我々の上に重くのしかかってくる。結局、状況は何一つ良くなってはいないのだ。
 それにしても、特撮には驚かされた。なにしろ戦後9年の作品だから、ゴジラがしょぼくさい街並みを踏み荒らす様子を苦笑しながら観るハメになるだろう、とタカをくくっていたんだけれど・・・すいません、ごめんなさい。こんなすごいもんみせていただけるとは思いも寄りませんでした。
 大波寄せる大戸島、踏みつぶされ、炎上する銀座の街並みの見事なこと。コマ撮りの大家ハリーハウゼンがこれを見て崩壊する建物を再現しようと四苦八苦した、というエピソードをテレビで見たことがあるけれど、もっと多くの人に影響を与えているはずである。たぶん。

 で、そのハリーハウゼンが「ゴジラ」の1年前に特撮を担当したのが「原子怪獣あらわる」。アメリカの水爆実験で目覚めた北極の怪獣がニューヨークで暴れ回る、というものらしく、ハリウッド版「Godzilla」、実はこれのリメイクなのだそうだ。Godzillaの方はフランスの核実験だったけれどね。53年当時のアメリカ人にはちゃんと自己批判能力があったということだろう(笑) 内容から考えても日本のゴジラにも大きな影響を与えているはずで、このリメイクが「Godzilla」というタイトルになったのも、なんとなくうなずける気がしませんか。

 ちなみに鑑賞料500円。「デビルマン」のぼったくり度急上昇な1日でした。
by takosuke-21 | 2004-11-19 15:25 | 映画(ネタバレ含)